伊勢の風土と伝統が醸す「伊勢ワイン」の栽培拠点

伊勢市で展開されるワイン造りは、単なる農産物の生産に留まらず、地域の自然、伝統文化、そして社会貢献が一つに溶けけ合った独自の「テロワール」を体現しています。その栽培における特徴は、大きく分けて以下の4つの柱で構成されています。
1. 伊勢の自然と伝統を凝縮した土づくり
栽培の舞台となる伊勢御薗は、古くから「伊勢たくわん」用の大根や、ホクホクとした食感のさつま芋の名産地として知られています。この地は清流・宮川がもたらした砂地であり、抜群の水はけを誇ることから、ぶどう栽培において理想的な土質を備えています。
さらに、土づくりには伊勢が世界に誇る「真珠」の文化を取り入れています。三重県庁の協力のもと、御木本真珠およびミキモト製薬と連携し、真珠貝を活用した自社製肥料を開発。伊勢の水、空気、土、そして真珠という伝統素材を融合させることで、この地でしか成し得ないワインの味わいを追求しています。


2. ヴィニフェラ種へのこだわりと適地適作
高品質なワイン造りを目指し、栽培するのはワイン専用種である「ヴィニフェラ種」のみに限定しています(生食用としても使われるラブラスカ種は使用しません)。伊勢の気候特性を徹底的に分析し、その環境で最もポテンシャルを発揮できる品種を選択する「適地優先」の考え方を貫いています。


3. 持続可能な自然栽培の徹底
環境への負荷を最小限に抑え、安心・安全な原料を育てるため、栽培過程において除草剤や化学肥料は一切使用しません。伊勢の生態系を尊重し、自然の力を最大限に引き出す持続可能な農業を実践しています。


4. 農福連携による栽培体制
伊勢ワインの栽培は、社会的な役割も担っています。障がいのあるメンバーが積極的に栽培に介入できるよう、作業工程を工夫した栽培方法を導入。すべてのぶどうを伊勢市内の自社農園で管理し、地域の多様な人々の手によって丁寧に育て上げることで、社会に根ざした新しい農業の形を提案しています。

